映画『北のカナリアたち 』2012年
映画『北のカナリアたち』
2012年
監督 阪本順治
ロケ地 、札幌、稚内、サロベツ、利尻島、礼文島、東京
阪本順治監督に、大スターと大キャメラマンを楽しもうと誘われた映画『北のカナリアたち』
吉永小百合さん主演で、森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平、柴田恭兵、仲村トオルを中心に様々な役者が集結した。
撮影は2011年12月1日にクランクイン、札幌、稚内、サロベツ、利尻島、礼文島において2カ月にわたり撮影した。
利尻島、礼文島での撮影は記録的な吹雪に遭遇するなど自然の猛威にさらされた。
冬の北海道は、とにかく厳しかった。
また、こんな自然、風景見たこともないと思う毎日だった。
その厳しさをきり撮る撮影監督木村大作さんの仕事も圧巻だった。
大作さんとの出逢いは、自分の映画人としての考え方、生き方を変える素晴らしい出逢いになった。
また、大作さんの提案で年末年始も帰京せず礼文島に残り撮影もした。
皆んなで祝い騒いだ、大晦日と正月は良い思い出になった。
毎日地元の方々が作ってくれる地の食材を活かした炊き出しは格別に美味く、食べるのが楽しみだった。
あの味は、忘れられない。本当に有り難かった。
2012年7月1日より利尻島、礼文島で夏パートの撮影し、全編クランクアップした。
大作さんのこだわりで、利尻富士の見える土地に作った小学校のオープンセットは、撮影後も保存され、「北のカナリアパーク」として一般公開された。自分の美術としても良い仕事になったと思う。
厳しい自然の中で撮影し完成した作品は、第36回日本アカデミー賞で最多となる12部門で優秀賞を受賞した。
この作品との出逢いは、自分の美術監督としての生き方、考え方を圧倒的に変えることになった。
また、映画創りに対する強烈な想いを、小百合さん、阪本さん、大作さんお三方の大先輩に教えられ、映画人としての生き方も教えられた作品になった。
このような機会を与えてくださった阪本順治監督に、本当に大感謝したい。